お父さんがんばって!

キンダー

 皐月五月の母の日に続いて、今月16日は「父の日」だ。世間的には母の日の陰に隠れがちな感もあるが、実際に「父親への尊厳と感謝」を表す日として生まれたのも母の日よりも後なのだという。さらにいえばその経済効果も母の日に大きく水をあけられていて、母の日(1,170億円)に対して父の日はその半分の(580億円)程度なのだという( 2018年度推計、2018/6/10日付、日経MJ記事)。

 確かに母の日といえばカーネーションが連想されるし、プレゼントだって女性の方々が喜んでくれそうなものはいろいろとありそうである(…決して女性が欲深いといっているわけではありません。ここは強く否定しておかねばいけません)。ところが、父の日といえばといわれてもお花は出てこないし、プレゼントもなかなかむつかしい。昔はポロシャツやネクタイがよく売れたのだというが服は好みもあるし、クールビズが当たり前の時代にネクタイもないだろう。ネットで見てたら、名前を彫り込んだグラスだとか焼酎カップだとかゴルフボールだとかが並んでいたがあまりほしい感じはしないし、名前入りはメルカリで売りにくいしなぁ…

 実はこれが、ボクたちが子どもたちに作ってもらうプレゼントを考えるときの悩みどころなのである。お母さんだとかわいいアクセサリーみたいなものだったり、台所で使えそうな実用品が思いつくのだが、父の日はなかなか頭を悩ますのだ。

 今年の父の日前の幼児クラスの活動では、知恵を絞って身の回りの小物を入れておくトレイを作ってみた。財布や時計、鍵や眼鏡などを入れておく小物入れだ。革で作れたらカッコよかったんだけれど、段ボールに英字新聞を張り付けたものを皿状にして、ここに子どもたちがお飾りとしていろんな色のパーツを貼ってもらうことにした。もちろんトレイの底には子どもが描いたお父さんの絵が張ってある。リーダーたちで試作を作りながら、英字新聞ってなかなかおしゃれやんとか思っていたのだが、よく見たらトランプ大統領が何チャラいったとか、シリアやISのニュースだとかであまり心穏やか記事ではなかったし、さらによく考えたら日本語も読めない幼児にとって英語がカッコいいと思うわけがないという結論に達し、若干テンションが下がってしまったのでだった。

 自分の思いを文字にできない子どもたちのために、あらかじめお父さんへのメッセージを何種類か用意しておいた。「おとうさん、ありがとう」「おしごとがんばってね」「だいすき」「いっぱいあそんでね」のいくつかがあったのだが、子どもたちが一番よく貼っていたのは「おしごとがんばってね」だった。毎日まいにちお仕事を頑張ってくれているお父さんへの気遣い、う~んみんな優しい子どもたちやなぁと感心しつつ、ふとこんな思いが脳裏をかすめたのだった。まさか子どもが本能的に自分の将来の安定を求めているのだとしたら…

 とある生命保険会社が試算した子どもの幼稚園から大学卒業までに必要な教育費(学費、習い事も含む)は、すべてを公立、国公立に通った場合で1,345万円、幼稚園から大学(理系)までを私立に通った場合では2,179万円だという(AIU保険調べ)。そういえばすでに子育てを終えた先輩お父さんが「子育ては投資やなくてハイリスク、ノーリターンの投機だ」とのたまっていた。もちろんそのお父さんは愛情たっぷりに子育てを終えて冗談めかしてのことだけど。何はともあれお父さま方、まだまだ健康に気をつけて頑張って下さいね!

 ところで、父の日のプレゼントはモノからコトへと移りつつあるのだという。モノをもらうのではなく、家族いっしょに過ごすとか何かを体験するとかいう方向に向かっているらしい。実は今年の父の日、子どもたちが大好きな大型丸太遊具ごんたろうの改修工事が行われたのだった。よりにもよって父の日に、お父さんたちは暑い中、力仕事に汗を流してくれたのだった。いっしょに来ていた子どもたちやお母さんたちは普段は見せないお父さんのそんな姿を見て、きっと「尊厳と感謝」を感じたに違いない。というわけで、次回の遊具プロジェクトは7月下旬です。えっ?もう父の日は終わっているだろうって…今年だけはまだあと3回くらいあるそうですよ!

(2018/07月号)

蛇足
 ちなみに、先日発表された今年の「父の日川柳コンテスト2024」(父の日.jp主催)にはこんな作品がありました。いやはやいずこの父もたいへんそうです…
「父の日も 休まず仕事 ほどがある」(打ち出の小槌さん作)
  掛け声だけの賃上げに目くらましのような定額減税、それよりわたしゃ休みがほしい?!
「ありがとう 素直な言葉 照れる父」(一目央人さん作)
モノの時代じゃないから、やっぱり最後はこの一言ですね!

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